21世紀美術館 村上慧展、あるいは住宅の佇まい

 

村上慧(1988- )は、東日本大震災のあった2011年3月に武蔵野美術大学造形学部建築学科を卒業しました。震災をきっかけに発泡スチロールを素材にした自作の家を担いで歩き、国内外で移住を繰り返すプロジェクト「移住を生活する」を開始しました。
本プロジェクトは、東日本大震災で多くの人々が家を失ったこと、震災後のコミュニティの衰退、そして震災の直前に友人たちと家を借りる契約をしたけれど、すぐには移動できなかったことへの疑問に始まりました。必要以上に物や金を蓄えるために生きる日常や、公私に空間を分化する社会的な条件や理由について探るこのプロジェクトは、個人の生活がどのように社会に影響を与えるのかを考察します。


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